2017/04/06

【日本初上陸!】院内でできるワクチン抗体検査キット「犬用ワクチチェック」

動物たちの健康、そして生命に、欠かすことのできないワクチン。
これまで日本では致死率の高い感染症の発生をおさえるため、年1回のワクチネーションが慣習化されてきました。
 
一方、世界では2007年に、世界小動物獣医師会(WSAVA)が提唱したワクチネーションガイドラインにより、コアワクチンは年1回という期間ごとの接種ではなく、個体に合わせたワクチネーションを行うことが望ましいという方向性へ進んできています。
 
日本でも、ワクチンをより犬の体に優しい運用にしていくために。
今回はコアワクチンの抗体を同時に検出できる、国内初となる院内用抗体検査キット、「犬用ワクチチェック」をご紹介します。

ワクチネーションに、抗体検査という新たな選択肢を!
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犬用ワクチチェックは、3種のコアワクチン(ジステンパーウイルス、犬アデノウイルス、犬パルボウイルス)の抗体を検出することができる検査キットです。血清、血漿、全血で検査が可能で、院内で23分という短時間で、3種のワクチン抗体を同時判定することができます。
 
【犬用ワクチチェック活用例】
・子犬の初年度ワクチン接種終了後
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16週齢以降に最終接種をした後、4週間あけて抗体検査を行うと、子犬の免疫系がワクチン抗原をきちんと認識したか、確認することができます。また、その個体が本質的にワクチン抗原を認識できない、ノンレスポンダーかどうかについても、見極めが可能です。

・シェルターや動物病院での保護時
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過去のワクチン接種履歴が分からない動物を受け入れる際、抗体検査を行えば、隔離処置の判断に役立ちます。また検査の結果、陽性であることが分かれば、ワクチンを接種せずに済みます。

・成犬のワクチン接種前や健康診断時
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事前の抗体検査で陽性であることが確認できれば、ワクチンを接種しなくて済み、犬の体の負担を軽減できます。特にワクチン接種によって副反応が起こった犬の場合、抗体検査を行えば必要最低限のケアを行うことができるようになります。

これまで日本では、抗体検査の必要性が生じたり、希望者がいたりした場合、院外の検査機関に出すしかなく、検査結果が手元に届くまで、数日の時間を要していました。ワクチチェックがあれば、必要なときにすぐ実施し、検査結果を当日飼い主さんに伝えたり、処置に生かしたりすることができます。


エビデンスに基づいた適切なワクチネーションを、より日本へ浸透させたい
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今回、日本では初の導入となる抗体検査キット。その導入の理由、そして今後の展望を、製造販売元のスペクトラム ラボ ジャパン社、獣医師の安田隼也代表はこう語ります。
 
「私自身、犬のワクチン接種の現場にいて、またさまざまな情報に触れる中で、どうしたらよいのか確信を持てずにいました。そんな中、犬用ワクチチェックを目にし、抗体検査がワクチン接種を変える可能性に衝撃を受け、強い興味を惹かれました。
 
飼い主さんにおいても、ネット上などで“ワクチンは3年に1回の接種で良い”、“ワクチンは有害無益である”といった極端な説も多くあり、根拠のない情報が一人歩きしてしまっているように思います。
 
エビデンスに基づいたワクチネーションガイドラインに沿い、抗体検査を用いつつ、効果的にワクチンを使用する。犬の体をより小さな負担で守ることができる、新たな選択肢として日本でも定着させていきたいと考えています。」


30カ国以上での使用実績をもつ、世界に認められた品質
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赤色の箇所が犬用ワクチチェック導入国

犬用ワクチチェックはアメリカ、ドイツ、フランス、イギリス、カナダ、オーストラリアなど、すでに多くの国で導入されており、世界小動物獣医師会(WSAVA)の『犬と猫のワクチネーションガイドライン』やアメリカ動物病院協会(AAHA)の『犬のワクチネーションガイドライン』などで、名前は伏せてありますが、抗体検査キットとして紹介されています。

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犬用ワクチチェックを開発・製造している、イスラエルBiogal社

コアワクチン3種の抗体検査ができる本製品は、イスラエルで2006年に誕生したもの。WSAVA 犬と猫のワクチネーションガイドライン初版が発表される1年前のことです。イスラエルは科学技術振興が盛んで、最先端の技術や知見を取り入れており、主力輸出品の一つは医薬品なのです。
 
今回そんなイスラエルからの導入にあたり、申請に要した時間はなんと3年! 体外診断用の検査キットであれば認可を必要としないヨーロッパなどと比べ、日本では独自の審査基準が設けられているため、資料の準備や手続きには多くの時間がかかりました。しかし、それだけ厳しい国家基準をクリアした製品ですので、品質はしっかり保証されています。


犬用ワクチチェックの使い方


これまで活用されてきたELISA法と、Dot-blot法をかけあわせた、イスラエルが生み出した特許技術Dot-blot ELISA法を採用。抗原の添着、反応溶液の作製、洗浄操作の手間がなく、容易に検査を行うことができます。


「より安全、より体にやさしい」を実現する
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動物たちが家族の一員となり、人間と同様に長寿化していく中で、「わが子の体に、少しでも負担のない、良いものを選びたい」という飼い主の方が、年々増加しています。
 
犬用ワクチチェックは、愛犬の体を守る毎年のワクチネーションを、より安全で、より体に優しいものへと導きます。病院に1つご用意いただくことで、飼い主の方への提案が広がります。

興味を持たれた方は、ぜひこちらをご覧ください。

ライター紹介

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山口 杏

ブライダル業界・インフラ業界・そして前職ではペットフード業界と、さまざまな業界を渡り歩く編集者。「情報を制する者が、マーケットを制す!」という思いから、Vet Lifeを通じ、飼い主さんのニーズや獣医療業界の最前線情報を届ける、お役立ちライターに成長したいと考えている。趣味は動物ブログを読むこと。好きな犬は柴犬、猫は茶トラ。